安全・衛生管理
従業員の生命と健康を保護する責任(安全衛生配慮義務)
使用者は、労働災害の防止と、快適な職場環境の実現と労働条件の改善を通じて職場における労働者の安全と健康を確保しなければなりません。
(1)安全管理者>
潜在的危険有害性の高いものを扱う事業場(政令で定める)で、労働者が常時50人以上の事業場に、一定の資格と経験を有する者の中から安全管理者を選任に、安全に関する法定の事項を管理させなければなりません。(2)衛生管理者
労働者が常時50人以上の事業場(全業種)に、国家試験の衛生管理者免許を有する者の中から、衛生管理者を選任し、衛生に関する法定事項を管理させなければなりません。
業種により、第1種衛生管理者免許又は第2種衛生管理者免許の資格が必要です。
(3)安全衛生推進者、衛生推進者
労働者が常時10人〜50人未満の事業場については、安全管理者の選任を要する業種・・・・安全衛生推進者
労働者が常時10人〜50人未満の事業場で、それ以外の場合には・・・・衛生推進者
(4)安全委員会・衛生委員会
常時50人以上の事業場には、安全委員会(政令で定める業種)・衛生委員会を置かなければなりません。
2.労働者死傷病報告書
労働災害が発生した場合には、使用者には労働者死傷病報告書を労働基準監督署への報告が義務付けられています。
未提出や虚偽の内容報告の場合、50万円以下の罰金に処せられます。
「労災かくし」とは、@故意に提出しないこと、A虚偽の内容を記載して提出すること
労災かくしの事例
1.○○労働基準監督署は、安全衛生法違反の疑いで、建設会社Aと経営者○○を◆◆地方検察庁に書類送検した。経営者○○は、同社が請け負った工事現場で、同社の作業員が作業中に高さ約7.5メートルの足場から墜落し、両手首骨折の重傷を負って4日以上仕事を休んだにもかかわらず、○○労働基準監督署長に労働者死傷病報告書を提出しなかった疑い。
2.○○労働基準監督署は、虚偽の「労働者死傷病報告」で労災かくしを行ったとして、労働安全衛生法違反の疑いで建設会社Dと同社の専務取締役○○を◆◆地方検察庁に書類送検した。
同社は、元請建設会社から2次下請けしたビル建設工事を行っていたが、同社労働者が同建設現場で熱湯を浴び全治3週間のやけどを負った労働災害が発生した際、「自社の資材置き場で起きた。」と同労働基準監督署に虚偽の報告をした疑い。
工事現場での労働災害は、元請建設の労働保険で補償されることになっているが、同社専務○○は「元請の労災保険を使うと迷惑がかり、仕事がもらえなくなると思った。」と供述。
書類送検でも、前科が付くのです。
労災かくしは、犯罪であり、結果として被災者やその家族をはじめ、多くの不利益がもたらされることを、事業者はしっかりと認識しておかなければなりません。
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