有期労働契約
労働契約には、期間の定めのない労働契約と期間の定めのある労働契約(有期労働契約)があります。
期間の定めのない労働契約では、労働者はいつでも解約することができます。
しかし、有期労働契約では、「やむを得ない事由」がある場合(民法628条)や使用者の債務不履行(民法415条、例えば使用者が賃金を支払わないなど)いった一定の場合を除いて、使用者の合意が得られない場合に限り、契約期間の途中で契約を解除することはできません。
有期労働契約の期間は、労働基準法上の上限は下記の期間となっています。
| 原則 | 3年 | |
| 例外 | 5年 | @高度の専門的知識等有する者 A満60歳以上の者 |
| その事業が職業訓練に必要な期間の範囲で契約期間を定めることができる | @一定の期間の完了に必要な期間を定めるもの A職業訓練(法70条)のため長期の訓練機関を要するもの |
◆有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準
有期労働契約については、契約更新の繰り返しにより、一定の期間雇用を継続したにもかかわらず、突然、契約更新をせずに期間満了をもって退職させるなど契約の締結時や期間の満了時における「雇止め」をめぐるトラブルが大きな問題となっています。
このため、厚生労働大臣が「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準」を定めております。
@契約締結時に、次の事項を明示しなければなりません。
・更新の有無
・判断基準
・契約締結変更の場合はその旨
A1年を超える継続勤務者について契約更新しない場合は30日前までに予告をしなければならない。
B1年を超える継続勤務者について契約更新しない場合に、労働者がその理由の証明書を請求したときは交付しなければならない。
C契約を1回以上更新し、かつ、1年を超える継続勤務者について、更新の際、契約の実態や労働者の希望に応じ、契約期間をできるだけ長くするよう勤めなけならない。
★雇止めとは、有期労働契約が更新されずに期間満了をもって終了すること。
1.契約締結時の明示事項等
ア。使用者は、有期労働契約の締結に際し、労働者に対して、契約の期間満了時における「更新の有無」を明示すること。
例)
・自動的に更新する
・更新する場合があり得る。
・契約は更新しない。
。使用者は、労働者に対して、契約を更新する場合又はしない場合の「判断の基準」を明示すること。
例)
締約期間満了時の業務量に判断する
・勤務成績、勤務態度により判断する
・労働者の能力により判断する
・会社の経営状況により判断する
・従事している業務に進歩状況より判断する
以上書面を交付することにより明示することが良いでしょう。
2.雇止めの予告
使用者は、有期労働契約を更新しないこととするときは、少なくとも契約期間の満了する日の30日前までに予告すること。
雇止めの予告の対象となる有期労働契約
(A)1年以下の契約期間の労働契約を更新した結果、労働契約を締結した使用者との雇用関係が初回の契約締結時から継続して通算1年を超えるケース
例)6ヶ月契約を更新して通算1年を超えている場合

3.雇止めの理由の明示
・雇止めの予告をした場合、使用者は労働者が更新しないことと理由について証明書を請求したときは、遅滞なく交付すること。
・有期労働契約の更新しなかった場合、使用者は、労働者が更新しなかった理由の証明書を請求したときは、遅滞なく交付すること。
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